2009年12月15日
30年後、「賃貸住宅でかまわない」という意識が強くなるというアンケート結果が出ています。
このアンケートの調査は、大学職員・研究機関等の職員・研究者・アナリスト・上場企業経営企画役職員1000名を対象に行われており、設問は、「国民が望ましいと考える住宅の所有形態としては、現在のところ、依然として持ち家が多くなっています。今後(およそ30年後)、国民の住宅所有に関する意識としては、どれが中心になると思われますか。最もお考えに近いもの1つに○をつけてください」という内容です。
総務省の住宅・土地統計調査の世帯の住居状況データによると、持ち家に居住する主世帯の普通世帯全体に占める割合である「持ち家世帯率」は60.9%となっており、平成15年と変わっていません。
だが、これを3大都市圏についてみると、3大都市圏全体で56.7%となっており、3大都市圏以外の地域の持ち家世帯率に比べ、9.0ポイント下回ってます。
また関東大都市圏で54.9%、中京大都市圏で60.3%、近畿大都市圏で58.6%となっており、
3大都市圏以外の地域に比べ、それぞれ10.8ポイント、5.4ポイント、7.1ポイント低くなっています。
では、なぜ賃貸住宅で構わないという意識になっていくのか。
国土交通省の「今回の住宅に決めた理由」というデータの2位以下に注目すると、
立地環境が良かったからが2位。
デザイン・広さ・設備が良かったからが3位に続く。
2位の立地に関して総務省の住宅土地統計調査、「最寄の生活関連施設までの距離」データから住宅の所有の関係別に最寄り駅までの距離別の割合は、以下のようになっています。
1000m未満
持ち家世帯・・・35.4%
借家世帯・・・50.4%
2000m
持ち家世帯・・・40.3%
借家世帯・・・25.6%
鉄道の駅までの距離は、借家世帯のほうが、持ち家世帯より近いです。
借家世帯の内訳をみると「2000m以上」の割合は、
公営の借地世帯が37.0%と持ち家と同様に高くなっており、都市再生機構・公社の借家世帯が23.9%、民家借家の世帯が23.7%と低くなっています。
つまり、賃貸物件の方が立地に関しては有利であるといえます。

理想の住居地域の意向では、3大都市圏の主な都市や地方圏の町村について選好が高まっています。
男女年齢別にみると、3大都市圏の主な都市については女性の選好が強く、地方圏の町村は高齢者の選好が強いです。
この結果から、賃貸市場の主役である20代後半~30代は、駅から近い、医療機関が近いといった立地条件、物件のデザインやインテリアにといった点に価値を感じていることが分かります。
現在の持ち家率を年齢からみた場合、40歳~44歳で半数を超え、65歳以上で8割です。
現在20代後半~30代が30年後には、この年代に入ることを考えれば、これからの持ち家志向は弱まり、
賃貸でも構わないという積極賃貸派割合が増えると考えられます。
少子化の影響を受けて、人口は減少の一途をたどるとありますが、総務省調査データ内の類型別世帯数の動向をみると、たしかに1世帯あたりの人口は減少するが、核家族世帯や高齢化の進行を反映して、核家族世帯数や単独世帯数は増加傾向にあります。