2007年以降のマンション市場を振り返ると、改めて市場が大きく変化してきたことがわかります。
首都圏のマンション価格と取引件数の変動率を四半期ベースで捉えた場合は、中古マンションは2008年4~6月期で価格・件数ともプラスの市場拡大の局面にあります。
一方、新築マンションは販売低迷による在庫調整で、販売戸数が前年比25%超の大幅なマイナスとなり、販売価格も上昇率が次第に低下しています。
中古戸建も取引が増加する一方で価格は下落し、新築戸建に至っては価格・取引量ともマイナスの局面に陥っています。
このように中古マンションの堅調さが目立ちますが、直近では都心区でも大きな変化が現れています。
都区部の動きですが、都心5区では2008年1~3月期まで価格・件数とも増加傾向にあったものが、4~6月期には価格が下落に転じました。
都心5区の価格の下落はここ数年なかったことで、市況の急変ぶりがうかがえます。
取引量は依然として伸びているのですが、これは新築マンションの供給が急減し、新築需要の一部が中古マンションにシフトしたことが考えられます。

賃貸利周りは上昇へ
賃貸マンションの家賃水準は変化が穏やかです。
都心5区の賃料単価は2006~2007年にかけて、前年比でおおむね2~4%程度上昇しました。
一般に居住目的の賃貸需要はコンスタントに存在し、売買需要に比べて金利などの外部環境にも左右されにくいため、賃料は安定的に移行する傾向にあります。
2003年以降の賃貸利回りをみると、賃料に対して売買価格の上昇が顕著だったため、表面利回りは低下してきました。特に2007年は大きく低下して中古物権でも5~6%台まで下がりましたが、2008年以降は売買価格が下落に転じているため、利回りは再び上昇に向かうものとみられます。