首都圏の不動産市場が変調をきたすなか、都心の不動産価格も下落傾向が鮮明になってきました。昨年来の新築マンション販減速に加え、比較的堅調だった中古マンション価格も都心5区で下落に転じるなど、市場は新たな局面を迎えています。こうした状況下で真に資産価値のある不動産をどう選択すべきなのか、リスクとリターンの捉え方について検証してみます。

資産形成の基本 ⇒ 重要な視点である「入り口」での収益性
資産形成の基本は、周知のように「現金・預貯金」「有価証券」「不動産」におけるポートフォリオの最適化にあります。
しかし、預貯金は、歴史的な低金利、有価証券は価格の低迷が続いており、不動産における収益の確保がますます期待されるところです。
都心では昨年までの不動産価格の上昇に伴い、賃貸利回りは低下の一途を辿っていましたが、景況感の悪化に購入マインドの低迷や事業用不動産に対する投資資金の逃避などで不動産価格は再び下落に向かいつつあります。
景気後退懸念が高まるなかで、今後は利回り水準が上昇していくものと予想されます。
不動産の収益性は、投資用不動産だけでなく住居用物件の購入においても重要な視点となります。
自己居住の物件でも、不測の事態に備え賃貸化しやすい物件が有利であり、賃貸化が容易であれば収益性の高い物件として売却もスムーズに進むことが考えられます。
資産価値の高い不動産選択では、取得時の「収益性」、保有時の「担保性」、売却時の「換金性」が重要です。
この3つのバランスを兼ね備えた物件を選びたいものですが、資産形成の入り口である取得時においてやはり「収益性」が重要なポイントになると言えるでしょう。