実際の不動産投資においては、より詳細なリターンとリスクの検討が求められます。
一口に利回りといっても様々な指標があります。
「表面利回り」は賃料収入を物件価格で除した最も単純な考え方ですが、不動産広告なので見かける予定金利回りといった表現はほとんどがこの表面利回りです。
現状の賃料収入だけで算出し将来に渡るコストやリスクを含まないため注意が必要ですが、エリアの市場性や物件同士の収益水準を比較する場合には簡単な手法となります。
これに維持管理コストや物件の購入経費を見込んだのが「ネット利回り」です。「投下資本利回り」は初年度の純収入(賃料ー維持管理コスト)からローン返済額を差し引いた年間収支を自己資金で除したもので、投下した自己資金に対するインカムゲインの利回りを示します。
さらに「総合収益利回り」は、所有期間全体の賃貸収入額に売却収入と自己資金を加えて除したもので、インカムゲインとキャピタルゲイン双方の要素を加味したものです。
投資家のスタンスから見ると、実際に用意できる自己資金に対して投資期間中にどの程度のリターンがあり、いくらで売却できるのか(投下資本に対する回収金額)が重要になりますので、最終的な収益性はこの「総合収益利回り」による判断が重要になります。
また、「ネット利回り」では経費やコストの見込み方、「投下資本利回り」では自己資金率や借入条件、「総合収益利回り」では賃料収入の見通しや売却時の残価の設定次第で結果が大きく変わるため、投資案件ごとに適切な条件を与える必要があります。